もも組では春先から「謎のお野菜」として育
てていた野菜があります。
苗の色や葉っぱの形、花の色などを観察しな
がら、図鑑と見比べ野菜が出来るのか予測し
ました。最終的に「ピーマン」か「なす」の
どちらかだろうと推測しました。
少しずつ実が大きくなるにつれて「あ！これ
ピーマンだよ！」「違うよ！色が変わったか
らパプリカだよ！」最初は緑色だったものが
徐々に黄色くなり、オレンジ色に変わりまし
た。このパプリカをどうやって食べようか？
と収穫するずっと前から相談していました。
みんなが本当に食べたいもの、作りたいもの
で良いよと話していたのですが、なんと最初
はサラダで食べたいという意見がとても多く、
サラダを作る予定でした。ところがクラスで
「ピザのほうが良いんじゃないかな？」とい
う意見が徐々に多くなり、ピザを作ることに。
今年はもも組でひまわりも育てており、ひま
わりは種の部分をナッツのように食べたり、
揚げ物やドレッシングなどの油として使うこ
とが出来る食材です。食べられるという事を
知り、ピザのトマトソースに入れて食べてみ
ることにしました。
ひまわりの殻をむいて、中身を取り出します。
そして、その中身を「搾油機(さくゆき)」と
いう器械に入れて油を搾ります。
力がいる作業ですが、みんなで順番に頑張り
ました。たくさん殻をむいたのですが、出来
た油はほんの少し。しかし、ひまわりは見る
だけではなく油が採れて食べられるというこ
とを知り、この油を使ったピザ作りに期待が
高まります。
待ちに待ったピザ作り当日。
まずはピザに塗るトマトソース作りから始め
ます。トマトを潰して、ここで登場するのが
ひまわり油！にんにくを油で炒めるとお部屋
には良い匂いが広がりました。
「ん～！にんにくの良いにおいがするね～」
「もう美味しそうだね！」ソースを煮ている
間にみんなで育てたパプリカを包丁で切って
いきます。初めは「きゃー！包丁こわいー！」
「ええ～、できないよ～」という声もありま
したが、いざ包丁を握ってまな板の前に立つ
と顔つきも変わり集中して切ることが出来ま
した。
今回のピザは自分の好きな具材を乗せ、理想
のピザを作るので、食材選びには個性が出ま
した。
「わたし５歳になったから、ピーマンも５個
ね！」「じゃぁ、僕も少しピーマンがんばっ
てみようかな！！」「コーンちょうだい！た
っぷりと大盛で！」トマトソースもちょうど
出来上がったので、ピザの土台となる餃子の
皮に、自分で選んだ具材をトッピングしまし
た。
目の前で順番にトースターで焼いていきます。
「良い匂いがしてきたよ！！」「おいしそ～
！早く食べたいよ！」「我慢できないー！早
く食べよ！」お腹がグーグーなり始めます。
順番に焼いているところを覗いてみると、チ
ーズがトロッと溶ける様子にますます食欲が
わいてきます。ウィンナーやマヨネーズが香
ばしく焼けて、キッズウイング全体にピザの
匂いが広がっていくと、他のクラスもピザ作
りに興味深々。
少し前にブルベリーサンドをくれたぱんだ組
と、いつも一緒に遊んでくれるばら組に、日
頃の感謝と、自分たちが作ったものを食べて
ほしいという気持ちからピザをサプライズで
プレゼント！どちらのクラスも「凄くおいし
い！」と、とても喜んでくれました。
待ちに待った給食の時間♪自分で作ったピザ
はとても美味しかったようです。
「すっごくおいしい！！」「ピザにしてよか
った～！」「パプリカもひまわりも育ててよ
かった！」「今度はパプリカでなに作ろっか
？」これからの活動の期待も込めて会話も弾
みました。
（衛生面の観点から、ピザ作りの際に使った
油は、子どもたちが絞ったひまわり油とは異
なります。）
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ピザ作りを通して、初めての油作りや包丁
を使っての料理などたくさんの体験をする
ことが出来ました。お家で一緒に作る！と
言っていた子もいるので、ぜひ一緒にチャ
レンジしてみてください。

厨房　大西拓也