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食育通信⑦魚の解体 -いのちはめぐる-

保育園の給食でもよく提供しており、身近な
食材の一つでもある「魚」。今日の給食のお
魚は川にいるのかな?海にいるのかな?そん
な会話もしていました。絵本を見ていると、
普段食べているお魚は魚市場というところか
ら来るらしい。お魚はどこから来て、どうや
って食べているのか、実際に体験してみるこ
とに。
まずはお魚を釣ります。海の中にはたくさん
の生き物が住んでいます。カニやエビ、マグ
ロ・カツオ・穴子・アワビ・ウニなどなど。
釣りたい獲物目掛けて竿をポーッン!お目当
ての物を釣り上げていきます。
「みてみてー!たこつれたよ~!」
「これはなんていうおさかな??」
「えびゲット~♪」
釣り上げたお魚は魚市場に運ばれていきます。
実際に魚市場ではどのように魚が売られてい
るのか。市場の雰囲気を動画で見てみると、
「すごくひろいんだね~」
「たくさんのおさかながいるね!!」
「あれ…おにくはうってないの?」
競りの様子も動画で見て、独特な指のサイン
で値段をつけるということを知りました。
魚市場からスーパーなどの売り場に移動した
後は魚を捌きます。どのように魚が捌かれて
いるのか、見ることに。今回は鯛を用意して
解体していきます。
鯛の歯を見せると、
「こわい!...くちをとじるとかわいい...。」
「これがうみをおよいでいるのかぁ・・・」
本物の魚はとても迫力がありました。
部位の説明をしながら少しずつ解体していき
ます。エラや内臓、胸ビレ、中骨、皮。サク
になったところで、
「あ!これおみせでうってるやつだ!」
「みたことある!おすしやさんにあるやつ!」
「そこからどうやっておすしにするの??」
お寿司の作り方を聞かれたので、ここで握り
寿司タイム!切り身にしてシャリと合わせて
握ってみると・・・見慣れたお寿司の完成で
す‼これには子どもたちも大興奮!

さっき魚市場の競り動画でみた指のサインを
出しながら、
「200えん!かう!」という声が上がると
、他の子どもたちも負けじと「210えん!」
「300えん!」など競りが始まりました。
捌いている時には、お魚さんかわいそう。と
いう声もありましたが、普段の給食で食べて
いるお魚は全部このように捌かれているとい
うこと、そして、全てのものに命があって、
その命を頂いている。「いただきます」と言
うことで食材に感謝の気持ちを持つというこ
とを伝えました。
今年はばら組でコンポストを作り空中栽培の
ミニトマトやカボチャ、ミニ大根や人参など
の野菜栽培に活用しています。普段は捨てて
しまうところだけど、再利用し肥料に変え、
また違う野菜や果物を育てて自分たちの体の
一部になります。今回捌いた鯛の骨はコンポ
ストで利用することに。食べるだけではなく
、また違う形で命のサイクルを紡ぎ命は巡っ
ているということ。伝えたいテーマのひとつ
です。

捌いた魚の骨をカラカラになるまで焼いた後
、砕いて粉状に。匂いを嗅いでみると魚の良
い匂いがしていました。
他にも、黒くなってしまったバナナの皮など
、本来なら捨ててしまう部分を小さくして再
利用します。微生物のエサになる米ぬかと水
を入れて、全体をよく混ぜて完成です!一週
間ほどで白いカビが土の上に表れてくれたら
まずは成功です。
今回作ったコンポストには魚のマークを貼っ
ています。子どもたちと一緒に覗いてみてく
ださい。
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普段食べなれているお魚もどうやって自分た
ちが食べているのか、その関わりを知ること
が出来ました。そして、捨ててしまう部分を
再利用し、また命を繋げていく。命のサイク
ルの中で生きているという、一端を知る機会
となりました。

厨房 大西拓也

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