食生活の土台をつくる幼少期。
学園では、おいしさや楽しさを知る、食への関心や感謝の心を育む食育活動を大切にしています。
なかでも「給食」は子どもたちにとって園生活の大きな楽しみの一つです。
そこで、子どもたちに人気の学園給食についてご紹介します。
【自園調理室】
全ての園に厨房を設け、中の様子が見えるように(一部の園を除き)ガラス張りの造りにしています。また、生活の中で自然に調理室が目に入るよう、園舎の奥などではなく、保育室の近くや、子どもたちが通る導線に設置しています。そうすることで、普段から食材や作っている人、調理の様子を見る機会が増え、興味を持つきっかけになっています。
また、興味をあそびに繋げられるように調理室の前におままごとスペースを設けたり、食育クイズを掲示するなど、調理員とのコミュニケーションの場にもなっています。
【献立】
学園の栄養士が、毎月工夫した献立を作成しています。旬や季節感を意識しながら、和食中心に、日本の伝統食や行事食などを取り入れています。
子どもたちに人気の献立例としては、ミートローフや、ルーを使わず小麦粉から作るカレーライスのほか、豆乳もちや蒸しパンなど手作りおやつも好評です。
【調理方法のこだわり】
干ししいたけや昆布を使った「天然だし」を使用し、素材のうま味を味わえるようにしています。「おいしさ」は味つけだけでなく、盛り付けや歯ごたえ、香りや舌ざわりなど五感があわさって感じられます。素材の味や食感を楽しめるよう、食材の大きさや切り方など、各園の調理員が調理法を工夫しています。
よりおいしい給食をと、調理工程にもこだわり、温風と水蒸気で調理するスチームコンベクションオーブンを全園に導入しています。食材のうま味や水分を逃さず調理ができるので、苦手な子どもが多いイメージの、蒸し野菜や魚もパサつかずしっとりふっくら。食べやすくおいしく仕上がるので、子どもたちにも好評です。揚げ物も、大量の油を使わず旨味を閉じ込めジューシーに仕上がるので、定番のから揚げやコーンフレークを表面にまぶした独自のクリスピーチキンは子どもたちに大人気のメニューです。
【大切にしていること】
食器の質感や重さを感じたり、割れる・壊れる物があることを知るために、食器はあえて強化磁器を使用しています。「壊れるから使わない」ではなく、「壊れてしまわないように大切に扱う」ということを、言葉ではなく経験から身に着けられるようにしています。
【より良い食体験を目指して】
昨年度は各園から提案のあった新しいメニューを取り入れて、全園で毎月提供を行ったり、また一部の園ではビュッフェスタイルを取り入れるなど、新しい試みを進めています。
完食よりも、子どもたちが楽しく食べられるように。
地域や施設により取り組みはさまざまですが、今後も子どもたちの様子を見ながら、子どもたちたちが自主的に楽しめる食の環境づくりを行っていきます。