ばら組になって初めてのクッキングをしまし
た。みんなが大好きなポテトチップスです。
材料のじゃがいもは、子どもたちが春から育
てて収穫した「愛しいお芋さんたち」です。種芋を植え、水やりをし、芽欠きや盛り土を
して3ヶ月余り。
収穫前には、「テントウムシだまし」という
虫がついて、大事な葉っぱを食べられてしま
う経験をしました。
そして、やっと収穫できたじゃがいもの量は
けして多くはなかったのですが、土の中に隠
れていたその姿を現した瞬間、歓声と大きな
拍手で出迎えた子どもたちでした。
作物を育てるには、日光、水、風通しなど、
さまざまな大切な物があることを知りまし
た。そして何より大事なのは、愛情をもって
お世話すること。丹精を込めて育てても、虫
がついてしまったり、日照りや大雨で作物が
育たないこともあることや、虫は生きていく
ために葉を食べていることに気付き、自然の
仕組みについても学びました。さて、クッキ
ングですが、「どんな料理にする?」「どん
な味にする?」と話し合って決まったポテト
チップス!味は、塩、のり塩、カレーの3種
類になりました。いざ、エプロン、三角巾を
身に付け、手洗い、消毒を済ませて、準備万
端!
まずは、厨房の大西先生の話を聞き、お手本
を見せてもらいました。
じゃがいもをスライサーの上で動かすと、あ
っという間に輪切りができ、「わぁー」とい
う声が上がりました。じゃがいもの大きさに
よって、輪の大きさが違うことにも気付きま
した。「すごーい!」「触ってみたーい!」
と次々に思っていることが声になります。
ボールの中のお芋をそっと触る姿がいきいき
としていて、これからの活動への期待感が高
まっているのがわかりました。さあ、いよい
よ子どもたちの番です。ここで、気を付ける
こと、大事なお話がありました。スライサー
には刃がついていて、気をつけないと指が切
れてしまうことがあること。それを聞いた子
どもたちは、今までのニコニコの表情から真
剣な表情へと変わりました。
話の大切さがよくわかっている証拠です。
今がどんな時か、自分で考えられるようにな
ってきました。「危険がないよう、みんなは
安全ガードを使います。」この一言で、少し
安心したようです。どんな風に持って、どう
動かすのかをじっと見ていました。
順番に名前を呼んでもらい、いよいよ実践!
呼ばれた子も、待っている子もドキドキで
す。実際にスライスしてみると、楽しいこと
がわかったようで、真剣さの中に嬉しさがに
じみ出ていました。
みんなが終わり、一人一人が手に持ってみる
と最初に触った感覚とはまた違う感情が生ま
れたようです。「うすーい!」「美味しそう
!」と、自分でスライスした完成度に大満足
でした。
ここで登場!
これは何だと思いますか?これは「むかご」
という、今育てている自然薯にできたもので
す。
今回、一緒に揚げてもらうために、前日に収
穫しました。
初めて食べるむかごの味も、楽しみの一つで
す。ここからは、大西先生が厨房で仕上げを
してくれます。油のお風呂に行くお芋たちを
「行ってらっしゃーい」と見送りました。そ
して1時間後のおやつの時間・・・待ってま
した。出てきましたよ。
こんがりと揚がったポテトチップスに大喜び
です。さて、お味は?「今まで食べたのより
おいしい!」「ぼくはカレー味が好き!」「
むかごってこんなにおいしいの?」
素直な感想が次々に出てきました。手間暇か
けて育てる楽しさを、しっかりと体験できま
した。次はどんなお楽しみが待っているかな
ー!
(今回はポテトチップスができる過程を体験
することをねらいとし、感染防止対策及び衛
生面を考慮して、実際には厨房で調理したも
のを食べました。)
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たった一つの活動から、子どもたちはいろい
ろな事を感じ、多くの事を学んでいます。そ
れは、活動の一つ一つが実は繋がっているか
らです。少し前の活動を思い出し、あれをし
たから今日があるということを実感し、次は
どんなことをするのだろう?そんな期待感
でいっぱいになるような過ごし方を心がけ、
たくさんの「楽しい!」を生み出していきま
す。
ばら組担任 川上 寿美
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