一年に一度、待ちに待ったあの人がやってく
る季節になりました。「今年は何のプレゼン
トをお願いしようかなぁ?」「良い子の所に
来るんだよー!」と、子どもたちの会話が弾
んでいます。せっかくのお楽しみを、ただ待
つだけではもったいないので、ばら組では、
さらに楽しみながら待てるようなクリスマス
製作をしました。
今回の製作のねらいは3つ。
・自然物に関心をもち、それを使って作る。
・廃材の活用方法を体験し、工夫により無限
の楽しみがあることを知る。
・グルーガンの用途や特性を知り、自分で使
ってみる。
もちろん大前提は、楽しみながら作り、クリ
スマスに向けての期待感が高まることにあり
ます。
今回使用したのは、このまつぼっくり。
まつぼっくりには色々な種類がありますが、
ドイツトウヒという大きめのまつぼっくりを
モミの木に見立てました。「うわー!おっき
い!」と目を輝かせて、いつも公園で見つけ
るまつぼっくりと比べていました。「ほんと
にツリーみたいな形だね。」と納得している
子もいました。
まずは、まつぼっくりに緑の絵の具で色をつ
けました。まつぼっくりが立つように、ペッ
トボトルのキャップにグルーガンで接着させ
ました。
大筆を使って大胆に塗る子、小筆で細かく隅
々まで塗る子など、塗り方は自由です。まつ
ぼっくり本来の色が残っているのも、また趣
きがあります。
ツリーに添えるプレゼントをは折り紙で作り
ました。
折り紙を使う時は折り目をしっかりとつけて
その折りすじにぴったりとつける折り方が多
いのですが、今回は折りすじまでに少し隙間
を空けることで、リボンをかけた状態に見え
るようにしました。小さい折り紙を使ったの
で、とても細かい作業でしたが、器用に折っ
ていました。
ツリーの飾りはビーズです。ゴムてぐすに大
小さまざまな色のビーズを通しました。子ど
もたちの目は、小さな穴を瞬時にとらえ、あ
っという間に10個のビーズを通すことができ
て驚きました。
出来上がったビーズの飾りを、ツリーにかけ
てみると、こんな感じになりました。
完成が近付き、みんな満足そうです。
そして再び、グルーガンの登場です。
接着するために、糊やボンド、セロテープ、
両面テープなど、様々な物を使ってきました
が、グルーガンはグルーという樹脂を熱で溶
かすことにより接着させるもので、手芸など
にも利用される便利アイテムです。
ペットボトルの底を切り取り、下からツリー
を入れ、丸い型紙で底を塞ぐ形にするため、
今回の接着にはグルーガンが最適です。
グルーガンをつける前に、まずはペットボト
ルに入れてみて、どんな感じになるか確かめ
ました。「かわいい!」「いい感じ!」と好
感触だったようです。
まつぼっくりを立てる時には、初めて見るグ
ルーガンに尻込みをしてじっと見ていた子も
約束を守って正しく使えば大丈夫であること
がわかったようで、一人ずつ挑戦しました。
ピストルのように引き金を引くと、溶けた樹
脂が先から出てきて、慎重に垂らしていきま
す。ツリーのてっぺんの星飾りや、折り紙の
プレゼントもグルーガンでつけました。
みんなもう職人さんの顔です。
温かいうちにペットボトルをかぶせて、丸い
土台にくっつけます。しばらく押さえて、し
っかりとついたことを確認すると、今までの
緊張が緩み、ほっこり笑顔になりました。
ペットボトルもこんな使い方があるんだとい
う発見を楽しむことができました。最後にペ
ットボトルの蓋部分にリボンを結んで完成で
す。世界に一つだけの可愛い職人さんたちの
作品です。
グルーガンの樹脂は白色を使ったので、固ま
った所が、雪の雰囲気を醸し出し、作品を華
やかにしてくれました。
保育室の窓に可愛く並んだツリーたち!きっ
とこれが道しるべになり、サンタさんも迷う
ことなく保育園に来てくれることでしょう。
待ってるよー!サンタさん!!
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四季を感じながら、季節の行事を楽しめるの
は日本の素晴らしいところです。幼少期から
の経験が、感性を磨いてくれるのかもしれま
せん。子どもたちと一緒に行事を過ごすと、
次々に新しい発見があります。これから年末
に向けての毎日の中で、子どもたちがどんな
表情を見せてくれるか楽しみです。
ばら組担任 川上 寿美