Sorairo koramu vol.2をお届けします☆
(Vol.2 保育環境)
保育園の保育室の環境は、様々なねらいや
意図をもって構成しています。
今回は、環境とは?ねらいって?そんな
内容をお伝えします。
保育室の環境をつくるということは、「物的
(オモチャなど)・人的(保育士の関わり)・
社会的(ルール)」など様々な条件を相互に
関連させつつ、子どもたちが主体的に活動
を行い、発達に必要な体験を積んでいくこと
ができるような状況です。
※「保育ナビ」より引用
噛み砕いて言うと、ただオモチャを出して
あそぶのではなく、「今いる目の前の子ども
たちのことをしっかり捉え、考えて作ろう!」
というようなニュアンスです。
0歳クラスの保育室をのぞいてみると、
クッション性で段差がついた小さな階段が
置いてありました。
それは、歩き始めた子がのぼってあそぶもの
なのですが、なぜ不安定でやわらかい物なの
でしょう。危ないのでは?と思われるかもしれ
ません。実はそこには保育者の思いがあり、
歩行を始めたばかりの子が、これに乗って
あそびながら足腰の発育を育めるようにと、
あえてやわらかいものを設置していたのです。
これがいわゆる「ねらい」となります。
幼児のクラスを覗いてみると、製作棚と呼ばれる
可動式の大きな棚が2台あり、棚には様々な素材
や材料が準備されています。この製作棚は、製作
したい時に自分が使いたい素材を子どもが選択し
ながら、様々なものを作れるようにという思いか
ら設置をしました。
私が幼少期、園で製作をする時には、一人ひとり
に同じ素材が配られ、先生が前で作るのを真似し
ながら、「みんなで一斉に同じようなものを作って
いた」記憶があります。それが悪いとは思いません
が、なるべくその子一人ひとりの個性を伸ばして
いけるような環境が、今は必要だと感じます。
保育室に、奇妙な凹んだ空間があるのをご存じ
でしょうか?
実はこの空間は「DEN(デン)」と言う名前が
あります。DENとは、「巣穴・あなぐら」という
意味で、あえて子どもたちが隠れてあそべる
空間を、園舎設計の段階から作りました。
そこは、子どもたちにはまるで秘密基地のように、
オモチャを持ち込みワクワクしながらあそんで
ほしいという思いがあります。
今回は一部だけしか紹介しきれなかったので、
また次回以降にもお伝えします。
子どもたちの目線に立ち、環境を通して、楽しみ
ながらたくさんのことを経験できるようにして
いきます。
園長 石田 優貴